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美しいピンク色のロゼ。そのビジュアルから、甘いワインをイメージしがちです。
実はロゼワイン、辛口や力強さを持つタイプも多く、その多様性から近年は人気がうなぎのぼり。
ロゼワインの魅力や種類を知って、ワインの楽しみを増やしてみましょう。
世界中で人気が高まっているロゼワイン。
気軽に楽しめることや、美しいビジュアルが人気の要因といわれています。
おいしさや美しさがどのように生まれるのか、ロゼワインの製法を解説します。
原料は黒ブドウのみ&黒と白の両方
ロゼワインは、味も色も赤ワインと白ワインの中間に位置します。
赤ワインのように黒ブドウだけを用いるタイプもあれば、黒白両系統のブドウを混ぜて用いることもあります。
美しいピンク色の理由
ロゼワインの特徴は、なんといっても美しい色。
ロゼのピンク色はブドウの品種にもよりますが、一般的に明るいピンク、サーモンピンク、オレンジ色を呈したピンクなど、ニュアンスはさまざまです。
ロゼワインのこの色は、原料に使う黒ブドウに由来します。
いくつかの製法がありますが、ブドウの果皮から引き出す色味を醸造過程で調整することで、あの美しいピンク色が生まれるのです。
ロゼワインの製造方法
ロゼワインの製造方法の主流は2つ。
① 直接圧搾法
黒ブドウをプレスして、絞った淡いピンク色の果汁を発酵させる製法です。
透明度の高いピンク色で、軽めのフルーティーな味わいのワインになります。
② セニエ法
黒ブドウの果皮と種を果汁に漬け、ピンク色になった果汁を発酵させる方法です。
濃いピンク色で、アロマやタンニンが強めのワインになります。
このほか、ワイン大国フランスでは別の製法でロゼワインを生産することもあります。
マセラシオン法とブレンド法です。
マセラシオン法はセニエ法に似ていますが、発酵前の果汁と果皮、種子を漬け込む時間が短いのが特徴です。そのため、セニエ法よりも淡いピンク色になり、味わいも軽やかなロゼワインになります。
もう一つはブレンド法(混醸法)。
赤ワインと白ワインを混ぜてロゼワインを造る製法ですが、EUでは禁じられています。
唯一、シャンパーニュだけこの製法が認められており、「ロゼ・シャンパーニュ」と呼ばれています。
ロゼワインの製造工程
ロゼワインの主流の製法について、製造工程を見ていきましょう。
・直接圧搾法
① 除梗
ブドウから茎の部分を除き、果汁が出やすいように果実を軽く潰します。
② 破砕・圧搾
ブドウを圧搾機にかけます。白ワイン製造の工程と同じですが、ロゼワインの場合は果皮との接触時間を設けて、色素を抽出します。
圧縮時に渋みが出ないよう、造り手は細心の注意を払います。
③ 沈殿
液体をタンクに移し、酵母や酒石酸などの不純物を沈殿させます。この過程で香りが際立ち、ロゼワインの色調も透明感を帯びるようになります。
④ アルコール発酵
酵母によって糖分がアルコールへと変わる過程です。10日から30日の発酵を経て、味の調整が行われます。作り手のセンスが問われる過程です。
発酵期間が短いほど糖分が残るため甘口になり、長いと辛口のロゼワインになります。
⑤ 熟成・瓶詰
ロゼワインの熟成は、木樽が用いられることはほとんどありません。味を落ち着かせるためにタンクに入れられ、必要に応じて清澄やろ過が行われます。その後、瓶詰めにされます。
・セニエ法
セニエ法の製造方法は、直接圧搾法の②の部分が異なります。
セニエ法では、赤ワインと同じように果皮や種子を漬け込んだまま発酵させます。
6~48時間漬け込み色調を確認した後、圧縮して果皮や種子を取り除きます。不純物を除いた果汁を再び発酵。発酵を低温で行うことでより凝縮感を引き出します。そして、③の工程へと進むのがセニエ法です。
作業の工程が「血抜き(セニエ)」を思わせることから、こう呼ばれています。
ロゼワインの製法の特徴
項目 | 直接圧搾法 | セニエ法 |
---|---|---|
果皮との接触時間 | 圧搾時のみ | 8~24時間 |
色 | 薄い | 濃い |
味 | 繊細 | 濃厚 |
フォトジェニックなロゼワインは、お手頃なお値段も魅力的。
ロゼワインを選ぶために、種類や特徴を解説します。
ロゼワインの魅力
「ワイン」という言葉が持つフォーマル感と、親しみやすいカジュアル感が魅力のロゼワイン。
ロゼワインのおいしさは、適度な酸味とアルコール度のバランスによって生まれます。
一般的に爽やかさを感じるタイプが多いロゼワインですが、酸味が少ない銘柄はより甘さがあり、まろやかさを感じられます。
アルコール度が高いタイプはリッチな味わいが楽しめ、アロマも多彩。合わせる料理の幅も広がっていきます。
ロゼワインから感じられるアロマには、次のようなものがあります。
・フルーティー
サクランボ、スグリ、イチゴ、ラズベリー、グレープフルーツ、リンゴ、アーモンド
・フローラル
バラ、スミレ、ドライフラワー
・スパイシー
胡椒
軽めのロゼ
軽やかなロゼワインを楽しみたい場合。
軽めのロゼは、レッドフルーツや柑橘系のアロマを感じるものが多数あります。
爽やかでフルーティーな風味が特徴のロゼの代表は、フランスのコート・ド・プロヴァンス。
プロヴァンスはフランスのロゼワインの42%を占めるといわれるほどの一大ロゼワイン産地で、「バラ色の大地」という別称があるほど。
サンソーやグルナッシュを原料とするコート・ド・プロヴァンスのロゼワインは、色も味わいも繊細でエレガンス。ロゼ初心者におすすめです。
ロワール地方のロゼ・ダンジュも、飲みやすさでは定評があります。中くらいの甘口から辛口が特徴ですが、カベルネ・フランやガメイから生まれる軽快な味わいが楽しめます。
力強いロゼ
ロゼワインには、リッチで力強いタイプも多数。
スパイスや濃厚なアーモンドのアロマをまとう、複雑な味わいを持つロゼワインもぜひ楽しみたいものです。
力強いロゼワインの代表には、スペイン北部のリオハやナバラ州産があります。テンプラニーリョやガルナッチャを原料とするロゼは、パワフルでスパイシーな風味が特徴です。
フランスのローヌ地方で生産される、ロゼ・タヴェルもおすすめ。骨格がしっかりとした、凝縮感あるロゼワインを楽しめます。
ロゼワインの選び方
ロゼワインと一口にいっても、原料や製造方法によってさまざまな風味があります。
飲み応えがありながら、度を越した主張をしないタイプが多いロゼワインは、アペリティフや食事にも合わせやすいのがメリット。
魚介の前菜や、濃厚さと繊細さのあるリゾット、白身の肉料理、ベジタリアン料理、デザートなど、ロゼワインに合うメニューはたくさんあります。
ロゼワインの人気が上昇した理由に、ピザやポテトチップなどとの相性がよいという要素もあります。友人同士の気楽なアペリティフや夕食に、ロゼワインはもってこいというわけです。
欧米のレストランでワインの選択に迷うと、ロゼワインを勧めてくれるソムリエも少なくありません。
レストランや専門店で、ロゼワインのタンニンやアルコール度、酸度を聞いて、相互においしく作用してくれる料理を選んでみてください。
世界のロゼワイン、これがおすすめ
ロゼは比較的お手頃なお値段のものが多く、見た目の美しさもあり、若者を中心に需要が急激に伸びています。
おすすめのロゼワインについて、特徴や魅力とともにご紹介します。
・【ドメーヌ ポール マス】ル・ロゼ 2023
女性による審査によってワイン文化の発展を目指しているサクラアワード。日本人の味覚や和食に合うことも基準になっているため、ワイン初心者にもおすすめの銘柄が選ばれています。
2025年にサクラアワードの金賞を受賞したドメーヌ・ポール マスの「ル・ロゼ 2023」。
フランス南部の美しい町カルカッソンヌ近郊で、妥協を許さない家族経営のワイナリーで生産されるロゼワインです。
南仏の空気を伝える華やかなボトルには、美しいピンク色のロゼ。
フルーティーでフローラルなアロマは、繊細なお肉料理や濃厚なパスタ、サラダなど、さまざまな料理に合います。
アメリカやフランスの受賞歴も多い生産者による渾身の1本で、ロゼワインの魅力を堪能できます。
・エコ・バランス オーガニック・ロゼ ヴァレ・デル・ラペル 2024
チリワインの中心地で生産されたエコ・バランス オーガニック・ロゼ ヴァレ・デル・ラペル 2024も、サクラアワードのゴールド受賞ワイン。
ECOCERT(フランス国際有機栽培認証機関)の認定を受けたブドウを使用し、イギリスのヴィーガン協会からヴィーガンワインの認証を受けています。
優しい淡いピンク色と、しっかりとしたボディとシルキーな飲み口が特徴。スグリやチェリーの風味はバランスも抜群、優しい癒しのような時間を演出してくれます。
アペリティフとしてはもちろん、お寿司にも合う1本として楽しんでください。
・アカ サレント IGT プリミティーヴォ ロザート 2023
南イタリアのプーリアで生産されるプリミティーヴォは、コスパのよさで人気。ロゼワインもその特徴を踏襲して、深みのある味わいを持っています。
日本語の「赤」から名付けられた「AKA」。その名のとおり、日本のサンゴのようなカラーがとても華やか。
地中海の風を感じるようなフレッシュなフルーツのアロマに、キレのよいミネラルが感じられます。
シーフードのリゾットやサーモンのグリルなど、魚介料理と相性が抜群です。
・【宝水ワイナリー】オレンジピンク2020(ロゼ)
日本産のロゼワインにも秀逸な銘柄が多数あります。2023年にサクラアワードを受賞した宝永ワイナリーのオレンジピンクは、その名のとおりオレンジを帯びた華やかなカラーが魅力的です。
北海道の冷涼な地域で生産されるロゼワインはどこか神秘的。冬の冷気によって際立つ甘酸っぱさに、北の大地が感じられます。
出汁を使った和食、鶏肉や豚肉を使った洋食および中華料理とも好相性。
よく冷やして飲むことでよりおいしさが感じられる1本。アペリティフのお供にぜひ!
【朝日町ワイン】マイスター・セレクション 遅摘みマスカット・ベーリーA ロゼ 2023
辛口のロゼワインを楽しみたい場合におすすめするのは、朝日町ワインのマスカット・ベーリーA ロゼ。日本独自のブドウマスカット・ベリーAの中でも、糖度と果実味が凝縮する遅摘みの実を原料にしています。
山形県の壮大な自然に育まれたブドウの芳醇さが、シャープなロゼワインに変身。日本人醸造家の繊細な技が光る1本です。
和食はもちろん、エスニック料理やトマトを使ったメニューにもよく合い、男性からの支持も高いロゼワインです。
ロゼワインがトレンドになったのは数年前のこと。
その後は人気が定着し、気楽にワインを楽しみたい人たちを中心に、ロゼワインの売り上げは安定した伸びを見せています。
高級な赤ワインよりも、カジュアルなロゼワインのほうが社交性が発揮できる、と語るグルメサイトもあります。
ロゼワインをより楽しめるシチュエーションについて、いくつかの例をご紹介します。
女子会
ロゼワインといえば、ガーリーなカラーが特色の一つ。
女性の心を捉える美しい色は、女子会にピッタリです。
可憐なボトル、キュートな味わい、ロゼワインは女子たちの尽きないおしゃべりを彩る要素が満載。
ロゼワインに合うグラスや食器もそろえれば、気分も晴れやかになります。
お花見やピクニック
お花見やピクニックが楽しめる季節、カジュアルな価格のロゼワインの出番です。
桜を眺めながら桜色のロゼワインを飲むという絵になるシチュエーションは、写真に撮っても素敵。毎年の恒例にしたくなります。
料理に合わせやすいロゼワインは、ピクニックやバーベキューでも大活躍。アウトドでも上品にアルコールが楽しめます。
盛夏の避暑感覚で
ロゼワインをおいしく飲むには、8~10℃が適温といわれています。この温度が、ロゼワインの爽やかさをもっとも生かせるというのが定説。
銘柄によってはしっかり冷やしたほうがおいしいタイプもあり、爽快なフルーティー感覚は、盛夏にも重たくなりません。
バーベキューや海鮮サラダなど、夏向きのメニューに合わせてみましょう。
夏の暑さも忘れる爽やかさを体感できます。
人気が高まっているロゼワイン。
美しい色合いと多様な味わいが特徴のロゼワインは、赤や白のワインとは異なる魅力があります。
女子会やお花見などのシチュエーションにもピッタリなロゼワイン、ぜひカジュアルにお楽しみください。
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