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お酒のあれこれ

35 ボージョレ・ヌーヴォーはフランスより日本で人気?魅力を知ってさらに楽しもう!(2025.10.16)

秋になると「ボージョレ・ヌーヴォー」という言葉をよく耳にします。
「ボージョレ・ヌーヴォーが解禁!」というニュースを目にして、ワインが飲みたくなる方も多いのではないでしょうか。

ボージョレ・ヌーヴォーとはどんなワインなのでしょうか。
フランスのワインというイメージが湧いても、実際にどのように造られているのかはあまり知られていません。

本記事では、ボージョレ・ヌーヴォーの語源や特徴について、詳しく解説します。

ボージョレ・ヌーヴォーはワインの「新酒」!語源から特徴まで

ボージョレ・ヌーヴォーとは、どんな意味でしょうか。
語源から製法まで、ボージョレ・ヌーヴォーの基本を解説します。

語源

ボージョレ・ヌーヴォーとは、「ボージョレ地区の新酒」という意味。
長期熟成をせず、その年のブドウの収穫を祝うというイメージで、搾りたてのフレッシュさが特徴の新酒を指します。

フランスワイン法で定められているボージョレ・ヌーヴォーの解禁日

ボージョレ地区のブドウの収穫は、通常、8月下旬から9月の中旬に行われます。
新酒であるボージョレ・ヌーヴォーの解禁日は、収穫から約2カ月後。毎年、11月の第3木曜日と決められています。

これはフランスワイン法に定められた解禁日。1985年から続く風習です。
ちなみに、1951年に出た法令で、12月15日以前の新酒の販売が禁止されていた時期がありました。ボージョレ地区の生産者はこれに大反発。新酒を販売する権利を主張し、1967年の改正でそれが認められました。

フレッシュな新酒を味わうという秋の風物詩は、ボージョレの生産者たちの努力で定着したといっても過言ではありません。

ボージョレ地区とは

ボージョレ地区は、フランスの中東部、ブルゴーニュ地方の最南端に位置しています。ボージョレは、ブルゴーニュ地方では最大規模のブドウの栽培面積を誇ります。ブルゴーニュ全体のワイン生産量は約220万HL(ヘクトリットル)ですが、ボージョレ地区はそのうちの80万HLを占めています。ロゼや白ワインも生産されていますが、全体の95%は赤ワインです。

リヨンの北、ソーヌ川西岸に位置し、標高200~550mの起伏に富んだ地形が特徴のボージョレ。花こう岩質の土壌は、ボージョレ・ヌーヴォーのガメイ種と最高の相性です。

ヌーヴォーで有名なボージョレ地区ですが、10の村名AOCを持つ歴史ある銘醸地でもあります。これらの10のAOCは「クリュ・ド・ボージョレ」と呼ばれ、質の高い長期熟成型の赤ワインが生産されています。
「ブルイイ」や「モルゴン」はその代表格。「聖なる愛」という意味の「サンタムール」地区は、結婚式を挙げるカップルでにぎわう有名なクリュです。

ボージョレ・ヌーヴォーの品種「ガメイ」とは

ブルゴーニュといえばピノ・ノワールが有名ですが、ボージョレ・ヌーヴォーはガメイという品種から造られます。ガメイという名前は、ブルゴーニュのコート=ドール県にある一つの集落から付けられました。

ボージョレ地区にガメイが普及した理由は、14世紀の歴史的な事件に遡ります。 1395年、ブルゴーニュ公フィリップ・アルディは、ブルゴーニュ地方北部でのガメイの栽培を禁止。より高貴なイメージのピノ・ノワールの植樹を命じました。

これ以降、ガメイはブルゴーニュ北部から一掃され、南部のボージョレで盛んに栽培されるようになります。ガメイは、ブルゴーニュ北部の石灰質の土壌では水っぽくなってしまうのに対し、ボージョレの花こう岩土壌では高品質のワインを生み出します。この幸運な偶然が、現代のボージョレ・ヌーヴォーのおいしさにつながっています。

ガメイ種は成熟が早く、果汁の濃度が比較的薄いため、熟成やブレンドに向かない品種です。春の寒さに弱いという弱点はありますが、高い標高でもよく育ちます。ブドウは実はもろいため、手摘みが基本。チェリーやイチゴの濃厚な果実味が特徴です。

軽やかな渋み、繊細な酸味で飲みやすさは抜群。ワイン初心者にもおすすめです。

ボージョレ・ヌーヴォーと通常の赤ワインの違い、それは製法にあり!

ボージョレ・ヌーヴォーは、一般的な赤ワインとは異なる魅力を持っています。
その理由は、製法にあります。
ボージョレ・ヌーヴォーと赤ワインの違いを解説します。
通常の赤ワインの製法

まずは、通常の赤ワインの製法を簡単に見ていきましょう。

赤ワインは一般的に、ブドウを潰して、皮と種を果汁に漬けて発酵します。皮や種から出る渋みや、鮮やかな色を、時間をかけて醸し出していきます。

ボージョレ・ヌーヴォーの製法

一方のヌーヴォーのワインは、ブドウを潰さずに、大きなタンクに入れるところから始まります。機械摘みではなく、手摘みをするのも、ブドウを潰さないためです。

収穫したブドウを二酸化炭素の気流の中に置いておくと、ブドウは細胞内発酵を起こします。ここから皮と種を除き、酵母を加えて発酵を進めます。この製法を、マセラシオン・カルボニックと呼びます。

ちなみに、ボージョレでは人工的に二酸化炭素を直接注入する工程は行わず、自然に発生させる方法をとる生産者が多数います。縦に長いタンクに次々とブドウを入れていくと、下部で押しつぶされたブドウが発酵し、自然に二酸化炭素が発生します。この化学変化を利用しているわけです。

この製法のワインは、熟成に向きません。収穫から2カ月ほどで市場に出るのも、よりおいしく飲むためなのです。

味わいが赤ワインと異なるボージョレ・ヌーヴォー

製法が違う通常の赤ワインとボージョレ・ヌーヴォーは、当然味わいにも違いがあります。

酸味や渋み、複雑さに重点を置く赤ワインと比べると、ボージョレ・ヌーヴォーはシンプルで軽やか。渋みのもととなる皮や種を含まずに発酵するため、フレッシュでフルーティーなアロマが濃厚です。時にはキャンディのような香りをまとうことも。風味がはっきりとしていて若々しく、口当たりが柔らかいライトボディ。
ワインが苦手な人も、ボージョレ・ヌーヴォーならばおいしく飲むことができることでしょう。

日本でボージョレ・ヌーヴォーが人気の理由

日本では毎年、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日がニュースになります。本国フランスでも人気ですが、日本は特に、ボージョレ・ヌーヴォーの消費が高い国です。
なぜ日本でこれほどの人気があるのでしょうか。

ボージョレ・ヌーヴォーは飲みやすい!

一般的な赤ワインと比べると、ボージョレ・ヌーヴォーは渋みが少なく、飲みやすいのが特徴。軽やかなライトボディで、ワインにハードルの高さを感じている人も、おいしく飲めるという長所があります。

バブル経済に沸いた1980年から1990年代、日本ではワインブームが起きました。当時から、ワイン初心者にも飲みやすいボージョレ・ヌーヴォーは大人気。ボージョレ・ヌーヴォーの解禁を楽しむイベントも、バブルの時代に普及し、現在に至ります。

ボージョレ・ヌーヴォーはお手頃価格

フランス産のワインといえば、高額なイメージがあります。しかしボージョレ・ヌーヴォーは、熟成のためのコストがかからないため、比較的お手頃な価格で購入可能。高いワインを買うことにちゅうちょする人にとっても、手に取りやすい値段が魅力です。

ボージョレ・ヌーヴォーは和食に合う

渋みや酸味が控えめのボージョレ・ヌーヴォーは、繊細な和食と好相性です。特に、濃い味付けの料理ではなく、素材のおいしさを生かしたあっさりとした一品と、ボージョレ・ヌーヴォーはよく合います。

例えば刺身。
薄味のしょうゆが合うボージョレ・ヌーヴォーですが、カルパッチョ風にするとさらに美味に。白身魚や魚介を、しょうゆではなくオリーブオイルをベースにした味つけにすると、ボージョレ・ヌーヴォーとおいしさの相互作用をもたらします。
冬ならば、あっさりとしただしを利かせた魚介の鍋料理もおすすめです。

豆腐などの淡白な味わいの食材も、カプレーゼ風にすればボージョレ・ヌーヴォーのおつまみに変身。焼き鳥や煮物などのお総菜的な和食は、なるべく薄味がベター。焼き鳥は、たれよりも塩味にしてみましょう。

ボージョレ・ヌーヴォーは、さまざまな和食とペアリングできるのが、人気の要因の一つです。

ボージョレ・ヌーヴォーは「初物感」を楽しめる

古来、日本には「初物七十五日」という言葉があります。初物を食べると、75日寿命が延びるという意味のことわざです。これは俗説ですが、初物を珍重する気持ちが強いのが日本の国民性です。

赤ワインは本来、熟成タイプが重要視されますが、ボージョレ・ヌーヴォーの清々しいフレッシュ感は、日本人の嗜好にぴったり合ったワイン。初物尊重の精神が、ボージョレ・ヌーヴォーの人気につながったといえるでしょう。

ボージョレ・ヌーヴォーをより楽しむためのエピソード

ボージョレ・ヌーヴォーの意味や製法、日本で人気の理由を知った後で、ちょっとしたエピソードをご紹介します。

ボージョレに関連するこぼれ話

ボージョレ・ヌーヴォーが生産されるボージョレ地区の一角には、美しい風車があります。10のクリュの一つ、ムーラン・ナ・ヴァンにあるこの風車、450年前に建てられたもので、19世紀半ばまで実際に穀物をひくのに使われていました。現在はボージョレの美しい風景の代名詞となっています。

またボージョレには、ボージョレ・ヌーヴォー解禁イベントを世界に広めた立役者、ジョルジュ・デュブッフ氏プロデュースのテーマパークがあります。ワイン造りに関連する歴史や変遷を楽しめるテーマパークで、子ども連れでも楽しめることで人気です。

フランス以外でも造られるワインの「新酒」

ボージョレ・ヌーヴォーの知名度は断トツですが、フランスではラングドックやローヌでも新酒が造られています。

フランス以外の国々でもワインの新酒は秋の風物詩です。
イタリアではノヴェッロ、ドイツではノイアー・ヴァイン、スペインではヴィーノ・ヌエヴォと呼ばれるワインの新酒。特に焼き栗のお供として、ワインの新酒を飲む風習が根付いています。

2025年の秋に楽しみたいボージョレ・ヌーヴォー

2025年のボージョレ・ヌーヴォー解禁日は、11月20日(木)。
おいしいボージョレ・ヌーヴォーを味わいたい人は、ぜひこちらを参考にしてみてください。

【ジャン・ド・ロレール】ボージョレ・ヌーヴォ 2025

ボージョレ・ヌーヴォーの規範のような1本。口当たりのよさは和食との相性も抜群!秋の食材を使った料理とぜひ味わいたいボージョレ・ヌーヴォーです。
2025年のヴィンテージは、すでに良好な出来が予測されています。
秋の夜長、少し冷やして軽やかになったボージョレ・ヌーヴォーをお供に過ごすのも一興。一人の時間も、大切な人との時間も、ボージョレ・ヌーヴォーの優しい香りで満たされます。

【ポール・ボーテ】ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ 2025

ボージョレ・クリュとスタンダードなボージョレの中間のレベルに位置するのが、ボージョレ・ヴィラージュ。一般的なボージョレ・ヌーヴォーよりも肉付きがよく、ややストラクチャーを感じられるのが特徴です。

ボージョレ特有の花こう岩質と石灰質の土壌から生まれるブドウは、花束のような華やかな香り。その風味を凝縮したポール・ボーテのヌーヴォーは、通常のボージョレ・ヌーヴォーよりランクアップした味を楽しめます。

最後に

日本で大人気のボージョレ・ヌーヴォーは、フランスのブルゴーニュ地方で生産される赤ワインの新酒。毎年11月の第3木曜日に解禁され、世界中でイベントが開催されます。

新酒らしい繊細さとフレッシュ感を持つボージョレ・ヌーヴォーは、ワインを敬遠しがちな人にも親しみやすい味を持っています。お手頃な価格も魅力の一つです。

秋の風物詩となったボージョレ・ヌーヴォー。
和食や旬の食材を使った料理とともに、軽やかに楽しんでください。

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