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お酒のあれこれ

33 次に飲むのは南アフリカ産のワイン!新世界の実力派を楽しもう(2025.9.22)

新世界の中で、めきめきと評価を高めてきた南アフリカのワイン。
南アフリカにおけるワイン造りの歴史は、実は17世紀までさかのぼります。
ヨーロッパのワイン造りの影響を受け、南アフリカならではの風土の中で独自の発展を遂げてきました。
独自の品種や魅力が詰まった南アフリカのワインは、コスパのよさでも知られています。
この記事では、知られざる南アフリカのワインについて詳しく解説します。

南アフリカのワイン、ここに注目!

①1991年にアパルトヘイトが撤廃されたあと、質や評価が飛躍的に向上!

②KMW(南アフリカブドウ栽培共同組合)がブドウの栽培とワイン技術向上の立役者

③南アフリカ独自の品種ピノタージュは和食をはじめさまざまな料理と合わせやすい


南アフリカのワイン、変遷と発展

南アフリカとワインのイメージはしっくりこないかもしれませんが、コスパの良いワインの産地として年々注目が集まっています。

南アフリカのワイン造りは、どのように発展してきたのでしょうか。
まずはその変遷を見てみましょう。

17世紀半ばに始まった南アフリカのワイン生産

南アフリカのワイン生産の歴史は、17世紀半ばまでさかのぼります。

1652年、東インド会社のオランダ人が喜望峰に入植、補給のための港を建設しました。記録によると、オランダ人たちは1655年に初めてブドウの樹を南アフリカの地に植え、1659年に最初のワインを製造したとされています。

当時のヨーロッパ人は、航海中の壊血病に悩んでいました。壊血病を予防する目的で、ワインを造ったという説もあります(実際には壊血病予防とワインには関連性がありませんが、当時はそう信じられていました)。

フランスの影響を受けた理由とは?

南アフリカのワイン造りが向上したのは、17世紀後半のことです。これには、フランスの政情が絡んでいました。

17世紀のフランスでは、カトリックとプロテスタントという2つの宗派の抗争が激化。太陽王ルイ14世によって迫害されたユグノーと呼ばれるプロテスタントの人びとが、南アフリカのケープタウンに移住してきたのです。

彼らは母国の醸造技術を南アフリカに持ちこみ、ワイン産業の発展におおいに貢献しました。現在も南アフリカのワイン造りは、伝統的なフランスの手法の影響を受けているといわれています。

危機を乗り越えて復興した南アフリカのワイン

長い間、南アフリカのワインといえば「ヴァン・ド・コスタンス」と呼ばれる極甘口ワインが有名でした。ミュスカ・ド・フロンティアンから作られるこのワインは、ナポレオンやジェーン・オースティンなどの著名人に愛されたことで知られています。

しかし19世紀後半、南アフリカのブドウはフィロキセラ(害虫)によって多大な被害を受けてしまいます。また人種差別政策のアパルトヘイトによって南アフリカは国際的に孤立し、需要も少ないまま、ワインの品質も低下してしまいました。

こうした状況を打開したのが、南アフリカブドウ栽培共同組合(KWV)の取り組みです。ブドウ栽培農家によって設立されたKWVは、南アフリカにおけるワイン発展の立役者。独自の品種ピノタージュの質を向上させたほか、ワイン生産のスキルのレベルアップも担ってきました。

1991年にアパルトヘイトが撤廃されて以降、加速度的にワイナリーの数が急増。ステレンボッシュ大学をはじめとする研究施設も充実しており、高品質なワインが生まれつつあります。

南アフリカのワインの特徴を知ろう

イメージが明確ではないという理由から、南アフリカ産のワインに手が出ないという方もいるかもしれません。
近年は、海外の造り手からも注目されている南アフリカのワイン、その特徴を解説します。

旧世界と新世界の架け橋のようなワイン

ワインの世界では新世界に属する南アフリカ。
南アフリカのワインは、ヨーロッパのワインの繊細さと、新世界のワインの力強さのバランスが抜群といわれています。
旧世界と新世界の架け橋のような南アフリカのワイン、ワイン初心者にも飲みやすい味わいがあります。

多様なテロワールを活かしたワイン

南アフリカの主要なワイン生産地は、西ケープ州。南東からの冷たい海流と、インド洋からの暖かい海流が合流し、沿岸部のブドウ畑の温度を抑えてくれます。ケープドクターと呼ばれる南東からの風も、ブドウが健全に育つ大切な条件です。
また銘醸地の多くが山の中腹にあり、日当たりや風向き、気温が畑によって異なることも特徴。さまざまなテロワールから、バラエティ豊かなワインが生まれるのです。

西ケープ地方の土壌は、世界で最も古い土といわれています。花崗岩や頁岩、砂質など土壌の種類も多様で、同じブドウの品種でも場所によって違う味わいが生まれます。

コスパのよさが抜群!

南アフリカのワインの人気が高まっている最大の理由、それはコスパのよさにあります。
17世紀からワイン生産の歴史があるにもかかわらず、生産コストが低いことや、恵まれた条件を最大限に活かせる環境などから価格は低めで、同レベルのカリフォルニアワインやフランスワインに比べると、お買い得感が満載です。

近年はとくに品質が高まり、同時に人気も急上昇しています。

持続可能性も重視した未来型のワイン造り

南アフリカでは、サステナブルなワイン造りが盛んです。

その取り組みがよくわかるのが、1998年に制定されたIPW(Integrated Production of Wine)の制度。農薬や酸化防止剤の軽減、水資源や土壌の健全性の保持などの条件を設けたものです。
2010年には、IPWの条件を満たしたワインには認証となるサステナブルシールを貼付するルールが生まれました。南アフリカ産のワインの大半に、このシールが貼られています。

生物多様性を尊重するワイナリーが多数

2004年、南アフリカの西ケープ州の一帯が「ケープ植物区保護地域群」としてユネスコの世界遺産になりました。
ワイナリーも多く存在するこの地域では、生物の多様性と良質なワイン造りを両立する試みを開始。動物の保護やコンポストの活用など、さまざまな取り組みで地域を守る姿勢を見せています。

伝統だけにとらわれないクリエイティブなワイン造り

南アフリカのワイン生産を支えている要因のひとつが、ステレンボッシュ大学にあるワイン・サイエンスの学科。
南アフリカ独自の品種ピノタージュはステレンボッシュ大学の研究で生まれていますが、後進たちも先達に倣い、シュナンブラン種の品質向上や、自然由来の抗酸化作用物質の開発で注目されています。

ヨーロッパからもたらされた伝統に頼るだけではなく、研究から生まれた新しい技術を率先して活用するところも、南アフリカのワイン造りの特徴です。

ワインツーリズムも盛ん!

景観に恵まれた南アフリカは、ワインツーリズムも盛んです。
ケープタウンから車で1時間ほど離れると、山々に囲まれたブドウ畑が広がり、絶景を眺めながらワイナリー見学ができます。

ワインに関連したピクニックやイベントもよく企画されており、南アフリカのワインツーリズムは目を見張る発展を続けています。

南アフリカ産のワイン、主要品種の特徴

南アフリカでは、どのようなブドウが育ち、どのようなワインが生まれているのでしょうか。 主要品種の特徴をまとめます。

ピノタージュ

南アフリカのワインの魅力を語るとき、ピノタージュは外せません。
ピノタージュ誕生と発展の歴史、そして特徴を解説します。

・ピノタージュの誕生
ピノタージュは、純粋な南アフリカ生まれ。1925年にステレンボッシュ大学の研究から誕生し、南アフリカのブドウのアイコン的存在になっています。

繊細さとエレガンスを持つピノノワール、軽やかさと華やかさを持つサンソー(当時の南アフリカではエルミタージュと呼ばれていました)の交配によって生まれたピノタージュ。ピノノワールのアロマと洗練はそのままに、サンソーの強さと生産性の高さを併せ持っています。

1940年代から商業ベースに乗ったピノタージュですが、アパルトヘイト問題があり、なかなか国際レベルの知名度は上がりませんでした。
しかし、1994年にアパルトヘイトが撤廃される時期と同じくして、ピノタージュは世界的に注目されるようになります。

・ピノタージュの発展
1987年、カノンコップのピノタージュがダイナースクラブ・ワイン・オブ・イヤーを受賞したのを皮切りに、1991年にはイギリスのインターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティションで「最優秀醸造家賞」を受賞。これが、国際的に注目されるきっかけとなりました。

これらに勢いを得て、南アフリカでは1995年にピノタージュ協会を設立。技術開発や品質管理を率先して行い、ピノタージュのレベルアップを図るようになります。
また1997年には、南アフリカを代表する金融機関ABSAによる「トップ10・ピノタージュ・アワーズ」が開設され、優れたピノタージュが表彰されるように。
これがよい刺激となり、ピノタージュ全体のレベルが急激に向上しました。

・ピノタージュの特徴
南アフリカの多様な土壌で、ピノタージュはさまざまな味わいに仕上がっていきます。
一般的な特徴として、ピノタージュは熟したブラックチェリーやプラムのような果実味があります。これは南国の風土がもたらす特徴といえるでしょう。

またローストしたコーヒーやチョコレート、スモーキーな風味があり、タンニンは中~強め。酸は中程度です。

フランスのピノノワールの格調とサンソーの強靭さを交配させた結果、かなり個性が際立つ品種となったピノタージュ。個性的であっても、ほどよい酸やまとまりのよい風味で飲みやすく、ワイン初心者にもおすすめできるのが特徴です。

・ピノタージュの代表的な造り手
世界的に知られるようになったピノタージュ。
代表的な造り手といえば最初に名前が挙がるのが、カノンコップです。
1991年にカノンコップがインターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティションを受賞したことで、ピノタージュの名が世界に知られるようになりました。
いわばピノタージュ界のレジェンドであり、力強く長期熟成に耐えるワインの造り手です。

1995年のトップ10・ピノタージュ・アワーズを受賞し、現在はピノタージュの象徴的存在となっているのはベイヤーズクルーフ。南国らしい大らかさと親しみやすさで、ファンが多いピノタージュです。

南アフリカでもっとも古いワイナリーのひとつであるディーマーズダルのピノタージュは、伝統的な手法と優れたテロワールの調和が特徴で、現地でも人気があります。

シュナンブラン

シュナンブランは、南アフリカではもっとも古くから栽培されてきた品種のひとつです。

・南アフリカのシュナンブランの特徴
シュナンブランはフランスのロワール地方が原産地の品種。渓谷地方と相性がよいのが特徴で、南アフリカでは大々的に植樹されています。

南アフリカのシュナンブランは、フレッシュで軽やかなステンレスタンクが主体のタイプと、ふくよかでリッチな樽熟成タイプがあります。
フランスのシュナンブランに比べると、南アフリカのシュナンブランはとてもフレンドリー。コスパがよく、さまざまな料理と合わせやすいのが長所とされています。

・シュナンブランの代表的な造り手
代表的なシュナンブランの造り手といえば、まず名前が挙がるのがケン・フォレスター。サステナブルに通じ、哲学的なワイン造りで終始するケン・フォレスターのシュナンブランは、複雑なアロマを持ちながら柔らかく、食事を引き立てるアロマを持っています。

またシュナンブランとカベルネフランの魅力を引き出すことを目的に開業したラーツ・ファミリーは、長期のスタンスで品質の向上に取り組んでいるワイナリー。彼らが作り出すシュナンブランには、豊かなミネラルと凛とした酸味が感じられます。

2010年オープンという若いワイナリーデイヴィッド&ナディアも、上品なシュナンブランの作り手として有名。ステレンボッシュ大学でブドウ栽培と醸造学を学んだ夫と、土壌の研究者であるナディアの協力によって生まれただけあり、ほんのりとした塩味ときりっとした酸味のバランスが絶妙です。

カベルネ・ソーヴィニヨン

南アフリカの赤ワインは、ピノタージュだけではありません。
カベルネ・ソーヴィニヨンも各地で育てられ、おいしい赤ワインが生産されています。

・特徴
南アフリカのコースタル・リージョンとオレファンツ・リバーでは、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培も盛んです。

コースタル・リージョンのカベルネ・ソーヴィニヨンは、地区ごとに味わいが変わります。たとえばステレンボッシュでは、長期熟成型の濃厚で力強いタイプが特徴。
パールでは果実味が豊かな若々しいタイプ。
冷涼なコンタンシアでは、くっきりした酸とハーブのアロマが際立つカベルネ・ソーヴィニヨンが生まれます。

クレイン・カルーオレファンツ・リバーにおけるカベルネ・ソーヴィニヨンの歴史は深くありませんが、シンプルで親しみやすさが特徴です。

・カベルネ・ソーヴィニヨンの主な造り手
南アフリカのカベルネ・ソーヴィニヨンは、ピノタージュに勝るとも劣らないほど国際的評価を上げてきました。

伝統的な製法で正統の美味を伝えるカノンコップ、1776年からワインを造る老舗で名手と呼ばれるマーク・ケントがテクニックを発揮するブーケンハーツクルーフ、海抜550mの急斜面でブドウを育て高評価を得ているバーティニーなどがあります。

シラー

骨太のストラクチャーを持つシラーもまた、南アフリカの大地と好相性。
太陽を好み、花崗岩質の土壌でよく育つシラーは、色調が濃くスパイシーな風味を持っています。
南アフリカのシラーはどんな特徴があるのでしょうか。

・特徴
スワートランドやステレンボッシュ、その他の涼しいエリアで栽培されているシラー。
いずれも長期熟成に耐える力強いタイプが多く、南国の太陽を受けてエネルギッシュかつエレガントなシラーが人気となっています。

タンニンはまろやかで酸も上質、数々の造り手がテロワールを活かしたシラーを生産しています。

・シラーの主な造り手
南アフリカのシラーの評価向上に寄与したといわれるのがマリヌー。スワートランドの花崗岩の特徴を活かしたシラー造りで、若いワイナリーながら高評価を得ています。

シラーのスペシャリストと呼ばれるのはブーケンハーツクルーフ。南アフリカを代表する同ワイナリーの名声は、シラーへの強い思いなしでは語れないほどです。

地域別、南アフリカのワインの魅力と楽しみ方

南アフリカにおける主要なワインの生産地を、それぞれの特徴とともに解説します。
雄大な自然によって育まれる南アフリカ各地のワインの魅力を知ってください。

コースタルリージョン

西ケープ州沿岸部の広い地域をカバーするコースタルリージョン。
数々の銘醸地を含み、南アフリカ最大のワイン生産地です。最も有名なステレンボッシュは山の中腹にあり、フォールス湾からの涼しい風の影響を受けます。温度が抑制され、成熟期を遅らせて、アロマや凝縮感を成長させてくれる地理的条件に恵まれています。

ピノタージュやカベルネ・ソーヴィニヨンは力強く、アロマがとても豊か。ステレンボッシュやパールで、上質な赤ワインが生産されます。

辛口でフレンドリーなシュナンブランの白ワインは、パールやフランシュックが有名です。ソーヴィニヨン・ブランも辛口で、生き生きとした酸を持っています。

ケープタウンの南側にあるコンスタンシアは、ミュスカ・ド・フロンティアンから作られるデザートワインでナポレオンやジェーン・オースティンに愛された銘酒です。

ブレード・リバー・バレー

西ケープ州の内陸にあり、ブレード川の恩恵を受けた肥沃なエリアに広がるブレード・リバー・バレー。灌漑技術が進んでいるためブドウの収量が安定しており、ロバートソンやウォルチェスターなどの産地が有名です。

シャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの白ワインが多く、とくにロバートソンのコロンバールは名だたる1本。青リンゴや洋梨を思わせるシンプルで若々しいアロマが魅力です。

ケープサウス・コースト

西ケープ州の南端に位置するケープサウス・コースト。穏やかな海洋性気候を受ける地域です。ウォーカーベイやエルギンなどの産地があります。

ケープサウス・コーストで作られているのは、ピノノワール、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなど。南アフリカのブルゴーニュのような存在で、冷涼な気候によって生み出される酸やミネラル感のあるワインが多数あります。

そのほか、甘口ワインや個性派が多いクライン・カルーや、プレミアムワインが生まれつつあるオレファンツ・リバーなど、内陸部でもさまざまな産地が発展を続けています。

南アフリカのワインの楽しみ方

親しみやすい魅力に満ちた南アフリカのワインの数々。
ペアリングの例やおいしい飲み方をご紹介します。

南アフリカのピノタージュはこんな風に飲む!

南アフリカ代表のピノタージュは、カジュアルにバーベキューでも楽しめる赤ワインです。15℃前後に冷やして飲んでもおいしくいただけます。
またほどよい酸味や果実味は、トマトソースベースの料理にもマッチ。酸味のあるトマトと素敵なペアリングができます。

和食ならば焼き鳥やウナギのかば焼きなど、脂っこさがワインで中和されて、バランス抜群です。

南アフリカのシュナンブランはこんな風に飲む!

辛口のキリっとした味わいが魅力のシュナンブラン。
白身魚をグリルしただけのシンプルな料理や、スパイシーなアジアンフードとも自然に馴染みます。野菜をたっぷり使ったチーズベースのラザニアと合うという説もあります。

和食とも好相性なので、湯豆腐や白身魚の刺身などデリケートなお料理に合わせてみてください。

がっつりお肉料理は南アフリカ産のカベルネ・ソーヴィニヨンで

がっつりしたお肉料理を食べたい場合は、南アフリカ産のカベルネ・ソーヴィニヨンで合わせてみましょう!
長期熟成型が多く、骨格もしっかりしているため、ステーキやラム肉の料理、ビーフシチューとよく合います。ハーブや香草を使ったお肉料理で、おしゃれに楽しんでみてください。

最後に

17世紀から始まった南アフリカのワイン生産。
ヨーロッパワインの影響を受けて発展してきた南アフリカのワインは、紆余曲折を経て世界的なレベルへと成長しました。
和食とも合わせやすい南アフリカのワイン、ぜひ次の1本として選んでみてはいかがでしょうか。

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