お買上げ「11,000円(税込)」で送料無料!
21世紀に入り、オーガニックワインという言葉をよく耳にするようになりました。
概念としてはイメージできても、オーガニックワインの定義はよく知られていません。
実はオーガニックワイン、SDGs(持続可能性)とも深い関連があります。
地球環境に配慮したワインとして、ワイン愛好家の間で普及してきたオーガニックワイン。その定義や魅力を解説します。
オーガニックワインという言葉からは、環境や健康によさそうなイメージが湧いてきます。
しかし、定義についてはよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
オーガニックワインとはどのようなワインなのか、似た意味を持つ言葉も含めて解説します。
・オーガニックワインの定義
オーガニックワインとは、有機栽培(オーガニック栽培)されたブドウを原料に造られたワインを指します。
オーガニックのブドウは、除草剤、合成農薬、化学肥料、殺虫剤を使用せず、遺伝子組み換えも用いずに栽培。畑の健全な生態系を維持しながら、ブドウを栽培し収穫します。
一方オーガニックワインは、醸造の段階では、保存剤として亜硫酸塩の使用が認められています。
冷涼な地域で生産するワインには亜硫酸塩を含まないものもありますが、気温の高い南欧や南米では、安全の確保のためにも保存剤が欠かせません。
オーガニックワインと名乗るためには、亜硫酸塩の使用量も制限があります。
例えばヨーロッパならば、赤ワイン最大100mg/l、白ワインは最大150mg/lが基準になっています。
・ナチュラルワインとの違いは?
オーガニックワインとよく似た言葉の一つに、ナチュラルワインがあります。
オーガニックワインとナチュラルワインは、どこが違うのでしょうか。
ナチュラルワインとは、オーガニック栽培されたブドウを原料とすることに加え、防腐剤や工業用酵母を使わずに生産されるワインを指します。
つまり、オーガニックワインが原料とするブドウの有機栽培を条件にするのに対し、ナチュラルワインはワインの生産過程全体に条件が及びます。
ナチュラルワインのコンセプトは、フランスで興り、盛んになりました。その後、イタリア、スペイン、オーストラリア、アメリカにも普及し、世界中のワイナリーがその哲学に共鳴しています。
・オーガニックワインを極めたバイオダイナミックのワイン
高名なワイナリーで導入されることが多くなったバイオダイナミック農法。ワイン大国フランスでは、ビオディナミと呼ばれます。
バイオダイナミックは、オーガニックを超えて自然の力を最大限に活用した農法です。
バイオダイナミックのワインには次のような特徴があります。
・天然肥料の使用
・機械の使用は最小限
・月の満ち欠け、惑星の位置による作業
・畑の生態系を尊重し、土壌の肥沃度向上
・ブドウは樹木上で完熟
バイオダイナミック農法は、ブドウ畑に本来生息していた微生物や植物を生かすことで、健全性を維持します。
自然の力を活用し、人工的なエネルギーを削減するため、持続可能性にも合致しているのがメリットです。
バイオダイナミック農法は、20世紀初頭に活躍した哲学者ルドルフ・シュタイナーの研究をベースにして誕生しました。
牛の角や水晶の粉を土に埋めるなど、儀式的なプロセスも多数。例えば水晶の粉を使用することで、ブドウの葉により多くの光を集める効果があるといわれています。
バイオダイナミックのこうしたドラマ性も、ワインの人気を高めています。
宇宙の調和や自然の秩序の一つとして楽しめるバイオダイナミックのワイン、哲学を感じながら楽しめます。
地球環境の急激な変化により、オーガニックワインへの注目度が高まっています。
消費者として、オーガニックワインを選ぶメリットはどこにあるのか。詳しく解説します。
・ワイン造りにおける持続可能性が可能に
国連によって提唱されたSDGs(持続可能性)。2030年までに、人類が置かれている状況や環境の向上を目指す目標です。
多くのワイン製造者のあいだでも、この目標は共有されています。
第2次世界大戦後にワインの大量生産を目指した結果、ブドウの木や土壌の質が低下してしまうという現象が起きました。
そのためワインの造り手たちは、1980年代からオーガニック農法によって土壌や生態系を守る取り組みを行ってきたのです。
古代から造られてきたワインは、歴史の中でさまざまな変遷を経て、造り方も変化してきました。
特に産業革命後は、工業用の酵母や害虫対策のための化学農薬が普及し、ワインは効率的に生産できるようになったのです。
21世紀に入り、その流れが変わりました。
伝統的な製法の尊重が、刻々と変わりゆく地球環境の保護につながることが明らかになり、ブルゴーニュをはじめとする多くの地方が、オーガニックやバイオダイナミックを導入。
消費者も、そうしたワイン造りの変化に呼応するように、意識してワインを選ぶ時代になっています。
同時に、オーガニックワインのおいしさも注目されるようになりました。
オーガニックワインは、直接的にテロワールの特徴を凝縮するため、生き生きとした味わいを楽しむことができます。
・生態系の健全化が可能に
気候変動、生物多様性の損失は、緊急の課題になっています。
ワインの主原料であるブドウの栽培分野でもこれは同じ。何世紀にもわたって継承されてきたブドウ畑を、よりよい形で次世代へとつなげていく必要があります。
生態系を守るための、リサイクルや相互作用の効果が報告されています。
例えば剪定した枝や、生産過程で廃棄されるブドウの皮などは、土壌を改善するための堆肥として使用。
またブドウの樹の傍らにマメ科やイネ科の植物を植えることで、土壌が肥沃になり有益な昆虫の生息地となることも分かってきました。
自然体系の秩序の中で育つブドウは、保水性が高く、天災に対しても対応できる強靭さを持つようになります。
そのような健康なブドウから生産されるワインならば、味わいも折り紙付き。オーガニックワインの人気を支えています。
・環境を守るだけではなく消費者の健康も守る
オーガニックワインは、地球環境や気候の変化に即したコンセプトを持っています。
さらに、農薬を使わなかったり減らしたりすることで、消費者の健康を守ることにもつながります。
残留農薬が人体に与える影響は少なくなく、日本でも農林水産省や厚生省が厳しい基準を設けています。
オーガニックのワインは、残留農薬によるリスクを下げるという長所があるという点も評価されています。
・オーガニックワインはおいしい!
土壌や環境に配慮して造られるオーガニックワインは、消費者のモラルを問うだけではありません。
ずばり、「オーガニックワインはおいしい」という事実が、人気を高めている理由です。
オーガニックワインの香りと味わいには、顕著な特徴があるといわれています。
人工的な介入を抑えたオーガニックのワインは、ブドウの個性がより強く感じられる仕上がりに。味わいもナチュラルで、優しい飲み口や芯の強さを実感できます。
メリットが多いオーガニックワイン。課題もあります。
今後、オーガニックワインはどのように発展していくのでしょうか。
オーガニックワインの未来を、いくつかの観点から見てみましょう。
・オーガニックワイン、今後の課題は?
オーガニックワインの生産には、まだまだ問題があります。
例えばコスト。農薬や化学肥料を使わないことで、より多くの労働力を要すため、コストが高くなりがち。
また、即効性のある化学由来の物質を避けることは、品質を向上させる一方で、気候や害虫に対する脆弱性に直結します。
伝統への回帰とともに、生産性も維持できる技術開発は今後の大きな課題となるでしょう。
・気候変動がワイン生産に与える影響
地球の温暖化や気候変動は、具体的にワインの生産にどのような影響を与えているのでしょうか。
まず、平均気温の上昇によって、ワインの成熟が加速しています。
糖と酸のバランスがこれまでとは異なるブドウが生まれるため、生産者は醸造過程で調節をする必要が出てきました。
また平均気温の上昇によって、伝統的なブドウ生産地域で、生産量や質の維持が難しくなっています。
一方で、イギリスやスカンディナヴィア南部など、これまでブドウ栽培に向かない地域が注目されるという現象も。
フランスの銘醸地シャンパーニュやブルゴーニュは、ここ数年、季節外れの霜に悩まされています。カリフォルニアやオーストリアでは、干ばつによる水不足が深刻化。
また過剰な降雨量は、各地で真菌性の病気を引き起こし、ブドウの質を低下させています。
こうした事態に、各地のワイン生産者は対応に追われている状態なのです。
・オーガニックワインの認証について
農家や生産者が手間やコストをかけるオーガニックワイン。多少高くても、将来を考えて購入したいと思う方は多いと思います。
オーガニックワインの認証は時間がかかり、プロセスについては問題になることも少なくありません。
現在、オーガニックワインの認証制度には、次のようなものがあります。
・USDAオーガニック:アメリカの農務省による認証。原材料が100%オーガニックのブドウであることの認証です。
・EUオーガニック:欧州連合による認証で、EUの有機規制に準拠しているワインです。
・CANADA ORGANIC:カナダの認証で、化学肥料を使用せず、持続可能な農業によって収穫されたブドウを原料としたワインです。
・IBDオーガニック:ブラジルの認証で、厳格なオーガニック規制を満たしたワインに付されています。
・BIODYVIN:バイオダイナミック農法によって収穫されたブドウを原料にしたワインにつけられる、ヨーロッパの認証です。
・デメテル:バイオダイナミックのワインの国際的な認証です
オーガニック認証は各国によって条件が異なりますが、上記の認証を参考に、ぜひおいしいオーガニックワインを見つけてみてください。
・世界で始まっているオーガニックワイン生産の動き
ブドウの有機栽培は、1980年代から始まったといわれています。特にフランスのブルゴーニュ地方はこの動きが活発で、リュット・レゾネと呼ばれる減農薬農法が普及していきました。
スパークリングワインで有名なシャンパーニュでも、バイオダイナミック農法やオーガニック農法を導入し、よりキリッとした酸味を際立たせることに成功しています。
近年の発展が目覚ましいニュージーランドは、炭素排出量を減らす試みで、持続可能なワイン生産を牽引しています。
ポルトガルは、マイナーになってしまった在来種バガやエンクルザドなどを復活させ、地域密着型のオーガニックワインに着手しています。
ジョージアでは、古代から伝えられてきたクヴェヴリスという製法が復活。
発酵のための薬剤を使用せず、土中に埋めたアンフォラ(古代のワイン容器)で自然発酵させる手法が、大きなニュースになりました。
高地でのブドウ栽培や、暑さに強いグルナッシュ種の導入など、負の部分をカバーしつつ、オーガニックワインは発展を続けています。
・消費者の観点から見たオーガニックワイン
私たち消費者は、オーガニックワイン推奨のために大きな役割を担っています。
オーガニックワインを実践するワイナリーのワインを選ぶことで、より持続可能なワインを促進することにつながるためです。
オーガニックワインを選ぶことは、8000年ものあいだ継承されてきたワインの文化を、将来に残すための投資でもあります。
傍観者としてワインを楽しむだけではなく、地球規模で参加が求められている環境向上を意識して、オーガニックのワインを楽しんでみるのも一興です。
何よりも、自然によって育まれたオーガニックワインのおいしさに触れてみてください!
それこそが、ブドウの栽培やワインの造り手への敬意となります。
オーガニックワインは、大量生産の時代に損なわれた環境の再生化のために始まりました。
農薬や化学肥料を使わないことで、健全なワイン造りができるだけではなく、ワインの味わいも生き生きとしたものに変わります。
世界は今、SDGsの時代。
ワインを選ぶときは、環境問題を意識しながらオーガニックワインのおいしさを楽しんでみてください。
ヤラ・ヴァレー特有のバランス、品種特性、ストラクチャーの表現を目指したシャルドネ!
数多くの国際大会で高い評価を獲得している「Dr.ローゼン醸造所」のオーナーが引き継いで手頃な価格ながら高い品質の味わいが注目のピノ・グリ!
(2017)ジルベール&ガイヤール 2018 金賞&91点。(2010)マコン グラン・ヴァン・コンクール 2013 金賞。ベスト・バリューなジュヴシャンです。
2023ヴィンテージが2月17日入荷予定です!!三次産原料100%で造るこだわりのワイン"TOMOÉ"シリーズ。
イタリア・アブルッツォの自然派ビオのオレンジワイン。軽めのマセラシオンで柔らかくフレッシュ。果実の甘みをしっかり感じながらも、ミネラル感や酸味、厚みのあるアルコール感が素晴らしい調和です。
南アフリカ、今注目の産地、エルギン地区の注目ワイナリーが造る素晴らしいシャルドネ。エルギンらしいしっかりした酸とフルーティで果実味豊富。エレガントで洗練されたスタイル。
「アメリカン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」全米で成長率NO.1ブランドが造るカリフォルニア・シャルドネ!ナパ・ヴァレー拠点で高品質のブドウを使用したコストパフォーマンスに優れたワイン。
スペインワインの雄であるミゲル・トーレスがチリで手掛けるワイン。アンデス山脈の麓で獲れた上質なカベルネ・ソーヴィニヨン100%で造られる赤ワイン。
果実味が豊富な典型的なカリフォルニアン・スタイル。女性が自転車に乗って飛んでいるデザインのラベルで、世界中で愛されるブランドです。
最新の醸造技術を導入し飛躍的に評価を上げる、注目の若手生産者が造るブラン・ド・ノワール
『神の雫』とモンペラの夢のコラボレーション!モンペラを一躍有名にした人気ワイン漫画「神の雫」の第一巻の表紙をラベルにした特別キュヴェ
2018年度ベストオイスターワイン賞受。2016Vin-ワインエンスージアスト88Point!オレゴンの高品質の「ピノ・グリ」!
英国のワイン評論家ジャンシス・ロビンソンによる過去10年間で最も印象に残ったワイン10本にランクイン。
サクラアワード2023で「ダブルゴールド」受賞!農薬や除草剤は一切使用しない「VEGAN認証」取得ワイン!
フェミナリーズ世界ワインコンクール2022 金賞受賞。濃縮感のある果実味が、ふくらみのあるまろやかさを醸し出すマスカットベーリーAの傑作。
ワインを探す
ソムリエにリクエスト