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お酒のあれこれ

16 五大シャトーを有する銘醸地「ボルドー」の魅力とは(2025.4.21)

ブルゴーニュと並び、フランスのワイン名産地として有名なボルドー。
ボルドーと聞いただけで、芳醇な赤ワインをイメージする人も多いことでしょう。
「シャトー・マルゴー」に代表されるボルドーのワインは、王侯貴族や文豪に愛され、発展してきた歴史があります。
双璧をなすブルゴーニュとの違いも含め、ボルドーワインの魅力に迫ります。

ボルドーの特徴

ボルドーと聞いただけでおいしいワインがイメージできます。
ボルドーワインは、どのような歴史や風土を背景に生まれるのでしょうか。
銘醸地ボルドーの特徴を解説します。

・ボルドーワインの歴史

ボルドーは、紀元前3世紀に建設された都市「ブルディガラ」が起源
。 ローマ人によってワイン造りが開始されますが、当時のボルドーは沼地が多く、土壌が砂利質で、ブドウ栽培には不向きとされていました。

ボルドーの気候に合ったブドウの品種として導入されたのが、適応力の高いカベルネ種。当時はビチュリカと呼ばれていました。
これが、ボルドーとカベルネ・ソーヴィニヨンの2000年におよぶ関係の始まりです。
現在も、ボルドーの銘酒の多くは、カベルネ・ソーヴィニヨンを原料に造られています。

商業で栄えたボルドーは、やがてワインの大生産地として名をはせるようになります。
13世紀には、イギリスやスペインにワインを輸出し、ボルドーの商人たちはイギリス王から市民権を与えられるほど優遇されました。

1855年に開催されたパリ万国博覧会を機に、ボルドーは独自の格付けを開始。ボルドーが誇る五大シャトーの概念(1855年当時は四大シャトー)は、このときに生まれたものです。
現在のボルドーは、ブルゴーニュと並ぶ二大ワイン産地として不動の地位を獲得しています。

・3つの川の流域に広がる「右岸」と「左岸」

フランスの南西部に位置するボルドー。ジロンド県とアキテーヌ地方の主都です。
ボルドーの特徴は、ドルドーニュ川、ガロンヌ川、ジロンド川という、3つの川の流域に広がっていること。温暖な海洋性気候によって、良質なブドウが栽培されています。

ボルドーワインについて知ろうとすると、「右岸」と「左岸」という言葉をよく耳にします。 右岸と左岸には、このような特徴があります。

・右岸

ドルドーニュ川の右岸地域、ジロンド川の上流を指します。
サン・テミリオン地区、ポムロール地区が有名で、メルローとカベルネ・フランが主体。水持ちのよい粘土質の土壌が特徴で、上品さと力強さを併せ持つ赤ワインが生産されます。
小規模なシャトーが多数。

・左岸

ガロンヌ川とジロンド川の左岸地域、グラーヴ地区とメドック地区を指します。
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、繊細かつエレガントな赤ワインが生産されています。水はけがよい砂利質が土壌の特徴。
大規模かつ高名な、個性際立つシャトーが多いことで知られています。

・アッサンブラージュとボルドーワイン

ボルドーワインの最大の特徴の一つが、「アッサンブラージュ」という製法。
アッサンブラージュは、ブドウの複数品種をブレンドさせるという意味です。異なるブドウ品種を混ぜ、さまざまなアロマを引き出すことを目的に行われます。

ボルドーを代表するぶどうにはそれぞれ個性があり、ブレンドすることで相互作用を生み出します。ボルドーの複雑で奥の深いワインは、アッサンブラージュによって可能になりました。
ブドウは品種ごとに収穫時期が違うため、天候によるリスクを回避できるというメリットもあります。
アッサンブラージュによって、よりバランスの取れたボルドーワインが生まれるのです。

・ボルドーの「シャトー」、ブルゴーニュの「ドメーヌ」、その違いは?

ボルドーと比較されることが多いブルゴーニュ。2つの銘醸地には、多くの違いがあります。

まずは製法について。
ボルドーが複数種をブレンドするアッサンブラージュを用いるのに対し、ブルゴーニュは赤ならばピノ・ノワール、白ならばシャルドネ、といった具合に、単一品種でワインを造ります。

ワインの造り手の呼び名も、ボルドーとブルゴーニュでは異なります。
ブドウ栽培からワイン製造を自家で行う造り手を、ブルゴーニュでは「ドメーヌ」と呼びます。
一方のボルドーは「シャトー」。「シャトー・マルゴー」はその代表格です。

「ドメーヌ」も「シャトー」も実質的には同義語ですが、「城」の意味を持つ「シャトー」のほうが少し規模が大きいイメージがあります。

・ボルドーの「グラン・クリュ」

フランスにおける最高品質のワインを表す言葉「グラン・クリュ」。
グラン・クリュの扱いも、ボルドーとブルゴーニュでは違います。

ブルゴーニュは、細かく分けられた畑を単位にしてグラン・クリュが定められています。
畑単位であることから、フランスワインとしての品質を保証する「AOC(原産地統制呼称)」が100個ほどあります。

一方ボルドーは、複数の畑で収穫されたブドウをブレンドするという製法から、グラン・クリュの単位もシャトーごとになっています。
こうした事情から「AOC」の数も、ボルドーでは50個にとどまっています。

ボルドーの最高峰「五大シャトー」とは

ボルドーのみならず、世界のワインの中でも最高レベルといわれる「五大シャトー」。
ボルドーワインの実力を如実に語る五大シャトーについて、解説します。

・「五大シャトー」とは

ボルドーワインの格付けは、1855年に開催されたパリ万博博覧会をきっかけに行われました。
当時のフランス皇帝ナポレオン3世は、マーケティングの一環として、ボルドーの主要シャトーのランキングを命じたのです。
このとき最高レベルに認定された4つのシャトーと、1973年に1級に昇格したシャトー・ムートン・ロスチャイルドを含む5つが「五大シャトー」。
ボルドーワインを牽引し、ボルドーワインの世界的価値を上げる存在です。

・シャトー・ラフィット・ロートシルト

1855年の格付け開始以来、五大シャドーの筆頭として君臨する「シャトー・ラフィット・ロートシルト」。
1600年代後半に誕生したシャトー・ラフィットは、18世紀にフランス王ルイ15世から「王のワイン」の称号を授与されます。
19世紀の終わり頃、ジェームス・ド・ロートシルト男爵によって購入され、シャトー・ラフィット・ロートシルトと改名。戦後の混乱も乗り越えて、現在に至ります。

メドック地区最大のブドウ園を有し、主要栽培品種はカベルネ・ソーヴィニヨン。代々、テロワールを厳格に死守してきた成果によって、抜群のバランスとエレガンスを持つワインを生み出しています。

・シャトー・ラトゥール

「シャトー・ラトゥール」の名が歴史に登場するのは1378年。
中世にはさまざまな貴族の手に渡ったシャトー・ラトゥール。18世紀にセギュール家の所有になってから、ボルドー随一のワインの造り手として名を上げました。
現在は大富豪フランソワ・ピノーの所有です。

シャトー・ラトゥールは「不作知らず」と呼ばれるほど安定した生産が特徴。
年を経るほど美味になる超長期熟成型のワインで知られ、しっかりとした骨格と荘厳な味わいを持っています。

・シャトー・ムートン・ロスチャイルド

「シャトー・ムーロン・ロスチャイルド」の歴史は、1853年に始まりました。
ナサニエル・ド・ロスチャイルド伯爵が、ポイヤックにあったシャトー・ブラーヌ・ムートンを購入。自らの名字を冠して、現在に至ります。

1855年の格付けで2級に認定されて以来、118年ものあいだ、努力を怠らなかった同シャトー。1973年、フランスの農業省によって1級に格上げされました。
2級から1級への格上げは、シャトー・ムートン・ロスチャイルドが唯一の例になっています。

時代を代表するアーティストが描くラベルが有名で、コレクターが多いことでも知られています。

・シャトー・マルゴー

ワインに詳しくなくても「シャトー・マルゴー」の名は聞いたことがあるかもしれません。
シャトー・マルゴーは12世紀には存在していましたが、本格的にブドウ栽培とワイン製造が始まるのは16世紀のこと。
17世紀末には、イギリスやオランダでボルドーワインの人気が高まり、シャトー・マルゴー後もこの流れに乗ります。
1784年には、アメリカの大使としてフランスに滞在していたトーマス・ジェファーソンが「シャトー・マルゴーに勝るボルドーワインを知らない」と言ったと伝えられています。

1855年の格付けでは、唯一の20点満点を獲得。
女性的なニュアンスが強く、「ワインの女王」とも呼ばれるシャトー・マルゴー。著名人のファンが多く、半ば伝説となっているワインです。

・シャトー・オー・ブリオン

ほかの4つのシャトーがメドック地区にあるのに対し、「シャトー・オー・ブリオン」はグラーヴ地区にあります。
シャトー・オー・ブリオンの歴史は1533年から。ボルドーでも抜きんでた高品質は、17世紀によく知られるようになりました。
王政復古によって英国王位に復位したチャールズ2世の晩餐には、シャトー・オー・ブリオンが提供されたという記録が残っています。

また1814年に開催されたウィーン会議の食卓にもシャトー・オー・ブリオンが登場し、ナポレオン1世失墜後のヨーロッパの回復の歴史証人となった過去もあり。

複雑なテロワールから生まれる奥の深さと芳香は、ほかに類を見ない銘酒とされています。

ボルドーの名を高める数々の伝説

フランスが誇るワイン産地として歴史を紡いできたボルドー。
ボルドーには、その名を世界に知らしめることになった伝説がいくつも残っています。
その一部をご紹介します。

・ケネディ大統領、エリザベス女王に愛されたペトリュス

アメリカ合衆国第3代大統領トーマス・ジェファーソンは、フランスに大使として滞在中、ボルドーワインをこよなく愛したことで有名です。
そのほかにも、ボルドーワインを愛した偉人や貴顕は数知れず。
例えばケネディ大統領とエリザベス女王は、シャトー・ペトリュスのワインを愛したことで知られています。
また小説家のヘミングウェイはシャトー・マルゴーを愛するあまり、愛娘にマルゴーと名付けたほど。シャトー・マルゴーは、渡辺淳一の耽美的な小説にも登場しています。

・ピカソ、ダリ、シャガールとのコラボ「ムートン・ロートシルト」

コレクターが多いことで有名なシャトー・ムートン・ロートシルト。
その理由は、ワインそのもののおいしさだけではありません。
ムートン・ロートシルトは、1945年以降、時代を代表するアーティストによるラベルを導入。芸術的なビジュアルで、人気を高めてきました。

これまでにコラボしたアーティストは、ピカソやブラック、ダリなどのシュルレアリスムの巨匠、日本でも人気のシャガールやミロ、ポップな画風が魅力的なジェフ・クーンズなど。
芸術的な価値とワインのおいしさが相互作用をもたらし、世界中のコレクターたちの垂涎の的になっています。

・辛口白ワインと貴腐ワインも絶品

ボルドーといえば赤ワインというイメージがありますが、実は辛口の白ワインと貴腐ワインも絶品。
グラーヴ地区やアントル・ドゥ・メール地区の白ワインは、ソーヴィニヨン・ブランによる生き生きとした酸味と凝縮感が魅力です。

またソーテルヌ地区は、ハンガリーのトカイ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼと並ぶ世界三大貴腐ワインの産地。
水温が低いシロン川と温かな水のガロンヌ川の合流から生まれる霧によって、ブドウに貴腐菌が付きます。
糖分や香りの凝縮で可能になる甘口ワイン、その豊潤さに要注目です。

・ワインを飲みながら走るメドック・マラソン

超一流のシャトーが集中しているメドック地区。この地区のブドウ畑とシャトーを見ながら42.195kmを走るメドック・マラソンがあるのをご存じでしょうか。
メドック・マラソンの給水所で振る舞われるのは、なんとボルドーワイン! ステーキや牡蠣なども提供され、フランスの食文化を楽しみながら走ることができます。

南欧らしい楽しいイベント、日本人参加者も多いのだとか。

・ボルドーのセカンドラベルなら初心者も!

ボルドー産の一流ワインは、お値段も高くなりがち。
しかしボルドーには、若樹のブドウを原料とするセカンドラベルも多く、お手頃な値段で楽しめます。
生産量が限られているファーストラベルに手の届かないワイン初心者も、ぜひおいしいセカンドラベルでボルドーの真髄を実感してみてください。

まとめ

長期熟成型の高級ワインで知られるボルドー。
ブルゴーニュとともに、世界の最高峰といわれるフランスワインを牽引してきました。
五大シャトーのワインを筆頭に、偉人たちに愛されるワインを数多く世に送り出しています。
そのエレガンスを、ぜひ楽しんでみてください。

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