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フランスの高級ワインについて語られるとき、よく耳にするワード「グラン・クリュ」。
グラン・クリュは、ワイン用のブドウ畑や地域、あるいはワイン生産者の格付けにおいて、最上級を表す言葉です。
フランス語の響きがゴージャスなワインをイメージさせるグラン・クリュ。実際にはどのような意味を含んでいるのでしょうか。
グラン・クリュのワインと、それ以外のワインにはどのような違いがあるのでしょうか。
グラン・クリュの特徴や魅力について、分かりやすく解説します。
まずは「グラン・クリュ」のコンセプトを解説します。
・「グラン・クリュ」と呼ばれるための条件
「グラン・クリュ」はフランス生まれの概念。特定の地域における最高のワイン生産を定義するときに使われる言葉です。「クリュ」とは「区画」の意味で、「グラン・クリュ」は「偉大なる生産地」というニュアンスです。
フランスのワインといっても、グラン・クリュと名乗る条件は地方によって異なります。シャンパーニュ、ブルゴーニュ、ボルドー、アルザスのグラン・クリュが有名ですが、格付けの方法の違いなどから、地方ごとに意味が異なってくるのです。
一般的には、土壌、灌漑状況、日照時間、気温などの条件に恵まれ、並外れた味わいを持つワインを生み出す畑や地域(あるいは生産者)に与えられた名称です。
・「グラン・クリュ」はどこにいくつあるのか
グラン・クリュの数は多くありません。それぞれの地域のグラン・クリュの数は、こちらです。
シャンパーニュ地方:17の村
ブルゴーニュ地方 :33の畑
ボルドー地方:ボルドーは地域や畑ではなく、生産者が1級から5級に格付けされています。1級(プルミエ・グラン・クリュ)に選ばれているのは「五大シャトー」と呼ばれる5つです。
アルザス地方:51の畑
・「グラン・クリュ」の概念を生み出したフランスの格付けや等級制度
フランスのワインの格付けは、A.O.C.法(Appellation d'origine contrôlée)という法律によって厳しく管理されています。1929年の世界恐慌をきっかけに、世界中に偽物のフランスワインが出回ったことがA.O.C.法発布の理由でした。
1935年に施行されたA.O.C法によって、あらゆるフランスのワインが3つに分類されます。
A.O.C.(原産地呼称保護ワイン) :最上級に属する安心のブランド(57%)
I.G.P.(地理的表示保護ワイン) :いわゆる地酒レベル(33%)
V.S.I.G.(地理的表示のないワイン):いわゆるテーブルワイン(10%)
こうした状況下で、より高い品質を誇るグラン・クリュという概念が誕生しました。
世界中のワイン愛好家から評価される、グラン・クリュのワイン。それぞれの地方のグラン・クリュの特徴を説明します。
・シャンパーニュ地方のグラン・クリュ
シャンパンの生産で有名なシャンパーニュ地方。フランス北東部にある地域です。
シャンパーニュのグラン・クリュは、村の単位で定められています。シャンパーニュにある319ある村の中で、グラン・クリュと認められているのは17。ちなみに、その下の「プルミエ・クリュ」は42です。それ以外はすべて「格付けなし」の扱いになっています。
17あるシャンパーニュのグラン・クリュは、「主要3地区」と呼ばれる地域に集中しています。
(1)ランス中心の北部にあるモンターニュ・ド・ランス地区(9のグラン・クリュ)
ピノ・ノワール種の栽培で有名です。峡谷が点在する南と南東向きの斜面が特徴で、石灰質の土壌。力強さとまるみを持ったワインが有名です。
(2)マルヌ川沿いに広がるヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区(6のグラン・クリュ)
ムニエという黒いブドウが有名です。蛇行するマルヌ川沿いの斜面にあり、コクのあるワインが生まれます。
(3)「白い丘」という意味のコート・デ・ラ・ブラン地区(2のグラン・クリュ)
シャルドネの栽培で有名です。白亜質の斜面が続く地域で、ミネラル感やフローラル感が特徴のワインが生まれます。
グラン・クリュで生産されたブドウであれば、当事者たちの間でブレンドすることも可能。17の村の中でも、アンボネ、アイ、アヴィーズ、ル・メニル・シュル・オジェが有名です。
・ブルゴーニュ地方のグラン・クリュ
フランス中東部に位置するブルゴーニュ。かの有名なロマネ・コンティを生み出す地域です。ブルゴーニュのグラン・クリュの特徴は、細分化された畑が単位となっているところ。
「特級の畑(グラン・クリュ)」「1級の畑(プルミエ・クリュ)」「よい畑」「普通の畑」の4つに分けられています。
33面ある畑の中でもっとも小さいのは「ラ・ロマネ」と呼ばれる0.84ヘクタールの畑。ブルゴーニュは、ブレンドはせず、一つの畑のブドウ100%のワインを作るため、ラ・ロマネの畑からは年間4,000本程度のワインしか生産できません。
こうした事情から、ブルゴーニュのグラン・クリュのワインは、価格が高騰するわけです。
33のグラン・クリュは、コート・ド・ニュイ地区に24、コート・ド・ボーヌ地区に8個、シャブリ地区に1個。グラン・クリュから生産されるワインの量は、ブルゴーニュ全体の1%です。希少性の高さも理解できます。
(1)ロマネ・コンティで有名なコート・ド・ニュイ地区
ディジョンから南へ20kmほどのところにあり、南東向きの斜面が特徴。ジュラ紀の地層で、ピノ・ノワールやシャルドネが栽培されます。長期熟成に耐える優雅な赤ワインの生産で有名です。
(2)白ワインで有名なコート・ド・ボーヌ地区
マランジュからコルトンまで南北に20kmほど伸びる丘が特徴。雹や霜などの害を受けやすく、生産量が激減する年もあります。果実味、酸、アルコール度のバランスのよい、コクのあるワインが生産されます。
(3)ブルゴーニュ地方の最北部にあるシャブリ地区
スラン川中域のなだらかな丘陵地帯にあるシャブリ地区。7つの畑を総称して「シャブリ・グラン・クリュ」と呼ばれています。冷涼な気候と石灰質の土壌から、ミネラル感と酸に恵まれた辛口の白ワインが生まれます。
・ボルドー地方のグラン・クリュ
ブルゴーニュと並んで「二大ワイン産地」とされているボルドー地方。A.O.C.の栽培面積がもっとも大きいのが、ボルドー地方です。
大西洋に面し、ジロンド川、ドルドーニュ川、ガロンヌ川沿いにブドウ畑が広がるのが特徴。長期熟成に耐える、力強いワインが生産されています。
ボルドーのワインは、ワイナリーであるシャトーが複数の畑を所有し、それぞれの畑で収穫したブドウをブレンドして作ります(アッサンブラージュと呼ばれています)。畑があちこちに点在しているため、畑ごとや村ごとの格付けができなかったわけです。
そこでボルドーでは、ワインの評価基準を、ブドウ畑や村ではなく、シャトーに定めました。ボルドーにある61のシャトーを5つのランクに分け、1級(プルミエ・グラン・クリュ)に認定されたのが、いわゆる「五大シャトー」です。
「シャトー・ラフィット・ロートシルト」「シャトー・ラトゥール」「シャトー・ムートン・ロートシルト」の3つは、ポイヤック地区にあります。「シャトー・マルゴー」はマルゴー村に、「シャトー・オー・ブリオン」は、グラーヴ地区のペサック・レオニャンにあります。
それぞれの地域の特徴をまとめます。
(1)ポイヤック地区
メドック地区のサン・テステフとサン・ジュリアンの間に位置する小さな町。砂礫質の土壌と、海と川の双方から影響を受ける環境にあります。カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロの栽培に適しており、洗練された格調高いワインを生み出します。
(2)マルゴー村
メドック地区の南端に位置し、砂礫と粘土石灰質の土壌が特徴です。カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロが主要栽培品種。シャトー・マルゴーに代表される、エレガントで繊細なワインが生まれます。
(3)ペサック・レオニャン
クラーヴ地区の北部に位置しています。ガロンヌ川左岸に広がるクラ―ヴ地区は、ピレネー山脈の岩石が堆積した砂利が特徴。中でもペサック・レオニャンはエリート的なバランスのよいワインが生まれることで知られています。
・アルザス地方のグラン・クリュ
ドイツとスイスの国教と接しているアルザス地方は、ライン川左岸に位置しています。ドイツの影響が色濃く残るアルザス地方。ワイン生産地は「リュー・ディ(小区画)」と呼ばれる単位に分けられ、「アルザス・グラン・クリュ」を名乗れるリュー・ディは51。アルザス・ワイン全生産量の4%に当たります。
アルザス・グラン・クリュで使用が許可されている品種は4つ。リースリング、ミュスカ、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリのみです。リュー・ディの名前と、使用されたブドウ品種がラベルに明記されているのが、アルザス・ワインの特色です。
51におよぶグラン・クリュの特徴をすべて挙げるわけにはいかないため、アルザス地方のワインの特徴を記しておきます。
アルザス・ワインは、ヴォージュ山脈に守られた標高150~400mの丘陵地帯のブドウが使用されます。花崗岩、片麻岩、石灰質、シストなど土壌は多様で、ミネラルが豊かです。降水量が少なく日当たりがよいため、アロマ豊かな白ワインで有名。年間のワイン生産量のうち、白ワインが90%を占めています。
フランスを代表するグラン・クリュのワインがあまりに有名になったため、「グラン・クリュ」という言葉は、ほかのワイン生産国でも意識されるようになりました。
フランス以外の国では、どのようなワインがグラン・クリュに相当するのでしょうか。
・ドイツの「グローセス・ゲヴェックス」(Grosses Gewächs)」
ドイツでは2021年1月にワイン法が改正・施行され、2026年ヴィンテージから適用される予定です。
この新しいワイン法では、単一畑の名が入ったワインは3つの等級に分けられることが決定しており、「グローセス・ゲヴェックス」が「グラン・クリュ」に当たる最上クラスになります。
・イタリアにはグラン・クリュに該当する格付けはない
全土において格付け制度が統一されているイタリア。フランスのグラン・クリュに当たる制度は存在しません。
「D.O.C.G(原産地呼称統制保証)」がもっとも高い格付けとなっており、ナンバリングが付されています。イタリア農林省のテイスティング対象となっているのも、D.O.C.Gのワインです。
・そのほかのワイン生産国の格付け事情
スイスには、デザレーとカラマンという2つのグラン・クリュがあり、ヴォー州のレマン湖畔でおいしいワインが生産されています。
また、法的に「グラン・クリュ」に当たる格付けがない国でも、ワイン愛好家の間でグラン・クリュ並みの評価を受けるワインはあります。例えば、ギリシアのサモス島産のワインはその一つ。
欧州ではチョコレートやビールにも、グラン・クリュと名乗る商品が登場するほど、その名前は強い影響力を持っています。
フランスの高級ワインと深い縁のある「グラン・クリュ」。シャンパーニュやブルゴーニュ、ボルドーなど、世界に名をはせる銘醸地の中でも、選り抜きのワインだけが名乗ることができる名称です。
ワインの品質を高めるぶどうの栽培は、地勢や土壌、気候などさまざまな条件がそろってこそ可能になります。グラン・クリュの事情を知って、ワインの価値をより深く実感してみましょう。
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