ボジョレー・ヌーヴォーの季節になりました。
日本では、1987~1990年に第4次ワインブームがあり、ボジョレー・ヌーヴォーが大流行しました。
11月第3木曜日には、日付が変わると共に航空便でフランスから届いたヌーヴォーを抜栓して乾杯したものです。
最近は、少しブームも落ち着き、ワイン愛好家が少し高めのボジョレー・ヌーヴォーを楽しむ傾向になってきました。
でも、ヌーヴォーはボジョレーだけではありません。
フランス各地でも、イタリアやドイツなどのEUワイン産地でも、そして日本でも多くの新酒が造られます。
豊穣を祝い、労働の疲れをねぎらうお酒として欠かせないもので、その年のブドウの出来を味わうためでもあるのです。
世界のワインの新酒を見ていきましょう。
最近、日本でも浸透してきたイタリアの新酒「ヴィーノ・ノヴェッロ(Vino Novello)」があります。イタリア語で「新しいワイン」という意味で、解禁日は2012年から10月30日になりました。ちょうどハロウィンの前日です。イタリア全土で造られていて、ブドウの品種は決まっていなく、赤・白・ロゼと豊富な種類が楽しめています。
次に、日本でもお馴染みになってきましたオーストリアの「ホイリゲ(heurige)」という新酒があります。オーストリアではワイングラスではなく、250mlのジョッキで飲みます。ウイーン郊外のブドウ農家のブドウ棚の下で、陽気なアコーディオン演奏を聴きながら、飲んで踊って新酒のお祝いをします。
解禁日は11月11日の「聖マルティヌスの日」で、オーストリアだけではなく、スペインやハンガリー、スロヴェニアでもブドウがワインになる日として、国中で新酒を飲みながらお祝いします。
ウイーン郊外のホイリゲで新酒を楽しむ
ボジョレーヌーボーは、赤ブドウ品種のガメイから造られるフレッシュでフルーティーなワインです。もともと地酒でしたが、人気が出てきたこともあり、11月11日の「聖マルティヌスの日」を解禁日にしました。しかし、その日が無名戦士の日に変更になったため、その日から一番近い別の聖人の日、サン・タルベールの日である11月15日としました。ところが日にちを固定すると酒屋や飲食店が休みの土日に解禁日が当たることもあり、現在の11月第3木曜日になりました。
フランスでは、ワイン法という法律に基いてワインの製造・販売が行われていますが、新酒の規定は1967年11月15日に制定され、新酒のことをVin de Primeur(ヴァン・ド・プリムール)、Vin Nouveau(ヴァン・ヌーヴォー)と呼ばれています。
ボジョレー・ヌーヴォーが造れる地域は、ボジョレー地区の中でも格付けが村名までの畑で、特級畑ではボジョレー・ヌーヴォーを造ることができません。また、ボジョレー地区では白ワインの新酒も禁止されています。また、ボルドーでは新酒は造れません。
ボジョレー・ヌーヴォー解禁
日本では、日本酒の新酒が春に出回ります。
では、ワインの新酒はどうでしょうか?
山梨ヌーヴォーの解禁日は、11月3日と2008年に山梨県ワイン酒造組合によって制定されました。毎年、東京・日比谷公園では「山梨ヌーボーまつり」が行われてきましたが、コロナ禍により昨年から中止になっています。
山梨以外のワイナリーも新酒を造っているワイナリーはたくさんあります。
wine&では、日本の新酒ワインも扱っています。今後、増やしていきたいと考えています。
現在、東京ワイナリーの新酒の予約を行っています。
日本のワイナリーでは、8月からブドウの収穫が始まり、10月末くらいまで続きます。ブドウ品種やワインのスタイルによって収穫時期は異なるのですが、様々な品種の新酒が造られています。
ぜひ、ワイナリーの方々と共に、今年の収穫とワイン造りをお祝いして、秋の味覚を味わいながら新酒ワインを楽しんでみてはどうでしょうか。
山梨ヌーボーまつり
wine&では、日本ワインの新酒を取り扱っています。
下記からwine&サイトに行っていただき、新酒ワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。
https://wineand.jp/products/list?category_id=100
参考:「2021日本ソムリエ協会教本」