お酒のあれこれ

03 カリフォルニアでエレガント・ワインを造り続けたジム・クレンデネンを想う

今年2021年5月15日、カリフォルニアでエレガントなブルゴーニュスタイルのワインを造り出した先駆者ジム・クレンデネンが亡くなりました。あらためてカリフォルニア・ワインの魅力について考えてみました。
カリフォルニア・ワインは、そのスタイルに偉大なワイン評論家ロバート・パーカーの影響を大きく受けています。ここで「パーカー前」「パーカー時代」「第3世代」と分けて、カリフォルニア・ワインのスタイルを見ていこうと思います。

【パーカー前】パリ・テイスティングで世界の脚光を浴びる

1920年~33年の禁酒法時代を生き抜いた少数の生産者が、カリフォルニア大学デイヴィス校や有名なコンサルタントを招聘し、近代カリフォルニア・ワインの父と呼ばれるロバート・モンダヴィなどの生産者は、高品質ワイン造りを主に醸造面から追及していきました。
1976年、パリで開催されたフランス有名ワインとカリフォルニア・ワインの比較ブラインド・テイスティングで、カリフォルニア・ワインが赤・白ワインとも1位をはじめ上位を独占しました。審査員は全員フランスのワイン業界有名人だったのにもかかわらず。
この大事件によって世界が、カリフォルニア・ワインに注目をはじめました。そして、カリフォルニアのワイン評論家、ロバート・パーカーが世界的な影響力を持つ下地になりました。

パリテイスティングのワイン
(出典:フリー百科事典『ウィキペディア』)

【パーカー時代】ビッグワイン(濃厚ワイン)がもてはやされる

パーカーは、パーカー・ポイントという評価法でワインを評価し、その分かりやすさで消費者の支持を得ていきました。その影響で、パーカーが評価したワインの価格が急上昇するという「パーカリゼーション(パーカー化)」が起ったのでした。
パーカーが評価するワインは、ビッグワインと呼ばれるアルコール度の高い濃厚なワインだったこともあり、ワイン生産者の多くはビッグワイン造りを目指しました。
1997年カリフォルニアに好天気が続いてビッグワインが生まれ、パーカーは4つのワインにパーカー・ポイント100点を与えました。この影響もあり、カリフォルニア・ワイン=ビッグワインというイメージが生まれました。

ロバート・パーカー
(出典:フリー百科事典『ウィキペディア』)

【第3世代】テロワール重視から「New California Wine」ムーブメントへ

1990年代に入り、カリフォルニアの栽培家の間で、より品質の高いワインを造るためにはブドウ畑が最も重要だという認識が強まり、栽培技術の向上、最適なブドウ品種の選定とともに、オーガニックやサステイナブルな農法に大きな比重が置かれるようになってきました。カリフォルニアを代表するエレガント・ワインの産地の復活は畑からはじまりました。
さらに、パーカーのビッグワインから揺り戻しが起き、エレガント、ナチュラルワイン、バランスが良い、料理に寄り添うワインの新潮流が生まれ、それを担う新世代の栽培家・醸造家が誕生してきます。
その一つが、2011年~2016年の間活動したIPOB(In Pursuit of Balance)、直訳「バランスの追求」を目指す団体です。この活動の先頭に先日亡くなったジム・クレンデネンがいました。来日も頻繁にされ、親日家で有名でした。彼は「酸がきれい」「アルコール度数が高すぎない」「濃すぎない」といったバランスの良さ、テロワール(畑の土壌、地勢、気候)を生かすワイン造りを大切にしてきました。
この動きに呼応して、エレガントでバランスの良いヨーロッパ的なスタイルのワインを志向する生産者が増えていき、現在のエレガントなカリフォルニア・ワインが誕生してきています。IPOBは、目的を達成したということで2016年に解散しています。

故ジム・クレンデネンさん
(インポーター提供)

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参考:「THE NEW CALIFORNIA WINE」JON BONNÉ
「パリスの審判 カリフォルニア・ワインVSフランス・ワイン」ジョージ・M・テイバー

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