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ワインを飲みながら、こんなに楽しく、リラックスさせてくれるお酒って誰が発明したんだろうって思いませんか?
ローマ神話のバッカス、ギリシャ神話ではディオニソスと呼ばれていますが、「豊穣と酒と狂乱の神」と言われ、ブドウ栽培とワイン造りの方法を考え出し、それを各国に広めたとされています。
バッカスの姿は数々の絵画が描かれており、見たことがある人も多いでしょう。
有名な絵に、イタリアのフィレンツェにあるウフィツィ美術館のカラヴァッジョ作のもの(右の絵画)があります。
フランスの有名シャトーのワインにも、ラベルにバッカスの絵が描かれているものもあります。
よく見かけるものにブルゴーニュ地方のルイ・ジャドのワインがあります。すべてのワインラベル中央にがバッカスの顔が描かれています。
また、ボルドー地方のシャトー・ダルマイヤックのラベルには、子供のバッカスが楽しそうに踊っている絵が描かれています。シャトー・ムートン・ロートシルトが所有するボルドー格付け5級のワインです。
でも、ディオニソスが登場するギリシャ神話は紀元前15世紀頃の吟遊詩人達による言い伝え、それがローマ神話として文章化されバッカスになったのが紀元前6世紀頃ですが、もっと昔からワインはあったのでしょうか。
それは、ワイン発祥の地として近年注目されているジョージアでのワイン造りとされています。紀元前6,000年の遺跡でワイン造りの跡が見つかっています。
ジョージアは、コーカサス山脈の南麓、黒海の東岸にあり、粘土を焼いた大きな壺(右の写真)を地中に埋めてワインを造るクヴェヴリ製法で有名です。この製法は、2013年にユネスコ世界無形文化遺産として和食と共に登録されました。
紀元前6,000年は、日本では縄文時代前期。稲作が中国から伝わったのが縄文晩期ですから、日本では米の酒はまだなかった時代です。
弥生時代になると米の酒が造られていたと推測され、中国「魏志」の東夷伝に「倭国の酒」の記載、日本の「播磨国風土記」に「清酒」の記載が見られます。
一方、神話に残る日本で最初に造られたお酒は、「古事記」や「日本書紀」の中で最初に現われる「八塩折之酒(やしおりのさけ)」です。スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治したときに、オロチに飲ませたお酒です。
しかし、八塩折之酒の原料は米ではなく、木の実や果実などを使用したのではないかとも言われています。「日本書紀」に「衆菓(もろもろのこのみ)を以て、酒八甕(かめ)を醸すべし」とあり、その原料は米でなく木の実や果実であったようです。もしかしたら、ブドウだったかもしれませんね。それなら、日本ワインの起源かも。
では、日本でお酒の神様はというと日本三大酒神神社があります。
一つ目は、京都最古の神社「松尾大社」(右の写真)です。京都盆地の西一帯を支配していた秦氏(はたうじ)が創建した神社で、秦氏には酒造りの技能者が多く、室町時代末期以降には松尾大社が日本第一酒造神と仰がれるようになりました。大山咋神(おおやまぐいのかみ)と中津島姫命(なかつしまひめのみこと)が御祭神です。
二つ目は、大神神社(おおみわじんじゃ)で、奈良県桜井市三輪にあり、日本で最古の神社といわれています。酒の二大神である大物主大神(おおものぬしのおおかみ)と少彦名神(すくなひこなのかみ)が祀られています。
三つ目は、京都市右京区にある梅宮神社で、酒造りの祖とされる酒解神(さかとけのかみ)をはじめ、その娘の酒解子神(さかとけこのかみ)、酒解子神の夫の大若子神(おおわくこのかみ)、夫婦の子どもである小若子神(こわくこのかみ)を祀る神社です。
美味しいワインやお酒には、いろんな神様が関わり、永い歴史があったんですね。
今日も神様に感謝しながら、ワインとお酒を楽しみます!
参考:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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